私の身体から退いた強盗さんは、床に落としたシャツを拾い上げて着た。
ベルトや上着も同様に自分の身体に身に付け直すと、今度はズボンの脚ポケットからナイフのような刃物を取り出した。
それを持って未だ乱れた頭のまま床に寝てる私の前まで来ると、両足首に巻いたロープをザクッと切った。
「…強盗さん…?」
「逃げたきゃ今のうちだぜ。
俺の気が変わらないうちにさっさと消えちまいな」
クルリときびすを返すと強盗さんは小屋の奥に入り、ドカッと床に座り込んだ。
「強盗さんは…どうするの?」
「さぁな。
お前の知った事じゃねぇよ」
つけっぱなしのラジオを手に取り、強盗さんはアンテナをいじって電波の受信を調整した。
私は…ようやく解放された両足首をさすると、乱れた髪を手で戻ながら立ち上がった。
そしてそのまま小屋を離れ、山道を下りる為歩き出した。
途中、何度も何度も後ろを見ながら。
ベルトや上着も同様に自分の身体に身に付け直すと、今度はズボンの脚ポケットからナイフのような刃物を取り出した。
それを持って未だ乱れた頭のまま床に寝てる私の前まで来ると、両足首に巻いたロープをザクッと切った。
「…強盗さん…?」
「逃げたきゃ今のうちだぜ。
俺の気が変わらないうちにさっさと消えちまいな」
クルリときびすを返すと強盗さんは小屋の奥に入り、ドカッと床に座り込んだ。
「強盗さんは…どうするの?」
「さぁな。
お前の知った事じゃねぇよ」
つけっぱなしのラジオを手に取り、強盗さんはアンテナをいじって電波の受信を調整した。
私は…ようやく解放された両足首をさすると、乱れた髪を手で戻ながら立ち上がった。
そしてそのまま小屋を離れ、山道を下りる為歩き出した。
途中、何度も何度も後ろを見ながら。

