3億円のキケンな恋

ずっと狭い小屋の中で2人、ずいぶん時間が経ったと思われる。


まだ何の安全の保証もないわけだけど、ずっと同じ環境下にあると精神的に慣れるのか、最初ほどの恐怖感は今はなかった。


ただ…。



グゥゥ…



今度はお腹の虫が鳴いた。


最後に何かを食べたのはお昼頃で、アパート向かいのコンビニおにぎりとカップのわかめスープだ。


いくら私が食が細いって言ったって、時間が経てばお腹は空く。


こんな薄汚い小屋に入れられてる時点で、私には何かを食べる可能性だってない事を物語っている。



はぁぁ。
もしかして私、餓死しちゃうのかなぁ…。



グ グゥゥ……



…?

今のお腹の虫は私じゃないと思うんだけど…。


私の向かいにあぐらをかいて座っている強盗犯が、ふいっと私から目をそらした。


もしかして、この強盗犯のお腹の虫?