3億円のキケンな恋

自分の排泄が終わったようで、強盗犯はドアを開けて中に入ってきた。


「……何だよ」


「………いえ…」



ちょっとはバツが悪いとでも思っているのかな。


この強盗犯、結構人間臭いとこあるなぁ。



ドアを閉めて中からカギをかけた強盗犯は、さっき置いたロープを再び取り出した。



ああ…いよいよ私の自由もなくなっちゃう時が来ちゃった。


相手は長身の男だし、拳銃も持っているから迂闊に抵抗出来ないよね。



強盗犯は私の腕を後ろに組ませると、肘の位置にロープを回し小さなショルダーバッグごとグルグルと巻き付けた。


ていうか…人質が自分の荷物を身に付けてるのに、没収とかしないんだ?


最後にギュッとロープを締められると、すっかり私の腕は上げられなくなった。


カーディガン越しとは言え、ロープが腕に食い込んでやっぱり痛い…。



これから私…どうなっちゃうのかな…。