3億円のキケンな恋

険しい山道を、茶髪の強盗犯に掴まれながら歩く。


今何時なんだろう…。


肩にかけた小さなバッグの中にケータイが入っているんだけど、強盗犯の前では取り出せない。

ううん、まだ気付かれてないからいいんだけど、連絡手段を持ってる事がバレちゃったらきっと取られちゃうよ。


今だけは誰からも電話やメールが着ませんように…!




お日様がずいぶん傾いてきて、空が赤く染まりかかっている。


記帳に行ったのが15時頃だったから、あれからずっと車に乗せられてずっと歩かされて…


もしかしたら17時近くにはなってるかもしれない。


今日中に家に帰る事はもう無理かも…


何だかグスッと泣けてきた。


こんな事になるくらいなら、素直に就職失敗した事を言って、実家に帰ればよかったよ。

お母さぁん…。