3億円のキケンな恋

私はまた首もとに腕を回され、茶髪の強盗犯と共に車から下ろされた。



周りを見ても木ばっかりの山道。

どっちから来たのかとか、どこが帰り道だとか全然わかんない。

たとえ今この茶髪の強盗犯がいなくても、私1人じゃこの山を無事に下りられる自信だってない。

きっと迷子になって夜も更けて、凶暴な野良犬に食べられちゃって…

そんなの絶対イヤ!!



さっきの会話からして、この強盗犯はこの辺りの事は知ってる筈。

だったら、警察が来るまで大人しくしとこう…。

もちろん、殺されそうになるってわかったら…逃げ出さなきゃいけないけど。



白い軽のワゴン車は私たちを残して山道の向こうを走って行った。


あれだけ今まで長い時間を車で走ってここまで来たんだ。

道がわかったとしても、歩きだけじゃ陽が暮れるまでには帰れないよ…。



「よし、行くぞ。
しっかり歩けよ」



グイッと首もとを引っ張られ、私は茶髪の強盗犯と道から外れた所を歩かされ行く事になった。