3億円のキケンな恋

車を降りると、改めて自分のアパートを見た。



まだ馴染みがないけど、間違いなく今の私の家。


帰れなくなって何日経つっけ。

やっぱり自分の家、帰れて嬉しい!



「……………」



黙って運転席から降りた強盗さんは、車にカギをかけて私の側に来た。



「あ、こっち。
今ドア開けるね」



ショルダーバッグを開けると、アパートのカギを探してドアに差し込んで回した。


カチャッとカギの外れる音がする。


ドアノブを持って開けると、玄関先に置いたラベンダーの芳香剤がフワッと香った。



「………ただいまぁ」


私は1人暮らしなんだから、別に誰もおかえりなんて言ってくれる人がいるわけじゃないんだけどね。



私の後に、強盗さんはドアをくぐって入った。



とうとう強盗さんは私の部屋に来てくれた!

もしさっき私1人が車を降りていたら、きっと強盗さんとはそのままになっていたんだ。


だけど、今は違う。

今は…私と一緒に居てくれているんだ。