3億円のキケンな恋

家に帰れるんだからウキウキしなきゃいけないのに、何だかソワソワしてきた。



「強盗さん…」



「ん?」



視線をフロントに向けたまま、返事を返す。



「この後…強盗さんはどこに行くの?」



「………………」



口をつむったまま返事は返ってこない。


行き場所なんて決まってないのかな。

それとも、余計な事訊くなって怒ったのかも。


だけど…



「…この辺りでいいか?」



「えっ」



いつの間にか車は道路を走っていて、ちょうど赤信号で止まった。



よく知らない町だから、道路まで来たってまだピンと来ない。



「この道をまっすぐ行けば、右手側にあの銀行がある。
ここまで来ればもうわかるだろ。
降りるんなら、車が止まってる今だ」



私の胸の中のソワソワが、ゾワゾワに変わってきた。


ここで降りたら、もう強盗さんとは会えなくなっちゃう…!!