3億円のキケンな恋

「だって私こんな所に1人残されたって、帰る事なんか…」



ケータイのGPS機能の事はわかってたけど、敢えて知らない振り。


ただ、今ここで強盗さんと離れないで済む方法として言っただけかもしれない。



「そこまで俺が世話しなきゃいけねぇのかよ」



「強盗さんはすぐに急いで行かなきゃいけない所があるの?」



「そういうわけじゃねぇけどよ。
…どうせこの先、ずっと逃亡生活だろうからな」



南とケンカしちゃって、意地張ってお金も得ないまま1人になっちゃった強盗さん。



これからもずっと普通の生活には戻れず、逃げ回ってばかりになっちゃうんだろうな…。



…グズっ。

目の前の強盗さんの顔が涙で歪んだ。



「そんな目で俺を見るな!
…わかったから、ある程度近くまで送ってやるよ!」



涙目で下から見上げた私を見て、強盗さんは根負けしたようだった。


よかったぁ。



「あ、待って」



「今度は何だっ!?」



「…トイレ、もうずっと我慢してて…」



「お前は小便ばっかりだな!」



ばっかりじゃないよぉ!
昨日からずっとしてないんだってば!!