3億円のキケンな恋

「…よし。
じゃあ、ここでな」



「え……………?」



強盗さんは1人立ち上がった。


私はまだ地面に座り込んだまま。


強盗さんは私に背を向けて、また山道を歩いて行こうとした。



「ま 待ってよ!!」



私も急いで起き上がって、去っていく強盗さんを追い掛けて走った。


ギュッと上着の袖口を掴み、歩いて行く強盗さんを引き止める。



「何だ。
まだ何か忘れ物でもあったか?」



「そうじゃなくて…。
じゃあここでって…、強盗さんどこ行っちゃうの…?
私は…どうしたらいいの?」




こんな山の中で急に私を置いて行っちゃうなんて、そりゃ私だって混乱しちゃうよねぇ?



「どうしたらって、家に帰るなり何なりすりゃいいだろ?
別に追い掛けて捕まえたりなんかしねぇよ」



帰るなりって…

それは…その通りかもしれない。


でも…!