3億円のキケンな恋

「…どうしたんだよ。
怖かったってとこか?」



いつまでも黙ってしがみつく私に、強盗さんは勝手に察してそう言った。


怖かった、それもある。


こんな慣れない環境に放り込まれて、身体の自由は奪われ、いつ殺されるかもわからない、どこの誰ともわからない赤の他人との生活。


凶器を見せびらかされ、挙げ句に襲われかけ。


強盗さんが助けてくれるのがあと一歩遅れていたら、今頃私は…。


思い出しただけでもゾッとする。


だけど怖かったってのもあるけど、なんていうかそれよりも強盗さんが無事で良かったってのもあった。




警察に捕まっちゃったらどうしようとか、あのまま南に刺されちゃったらどうしようとか、もしかしたらむしろ私の心配より強盗さんの心配ばかりしちゃってたのかもしれない。