3億円のキケンな恋



強盗さんの肩に担がれたまま、しばらく山道を進んだ。



と言っても、私は強盗さんの背中側に頭が来てるので前が見えず、どこに向かっているのかとかさっぱりわからない。


まぁどうせこの山道、見えた所でみな同じように見えるだけなんだろうけど。



「……………」



強盗さんは私を担いで歩いている間、何も喋らなかった。


えっと、なんて声かけたらいいんだろう。


そして今度は、私はどこに連れて行かれるんだろう。


もしかして、これからは野宿…なんて、まさかね。




しばらく山道を歩いた辺りで、ようやく強盗さんはその歩みを止めた。


一度振り返り、来た道を見たようだった。



「…さすがにここまで来れば、あの体ですぐには追い付いて来ないだろうな」



そう言った強盗さんは、ようやく私の身体をおろした。