3億円のキケンな恋

おそるおそる、私は目を開けて上にいる南を見た。



「………………!」



振り下ろされようとしたナイフは、南がバランスを崩した隙に背後にまわっていた強盗さんによって押さえられていた。


南は後ろから両手首を掴まれ動きを制止されたのだ。



いくら凶器を持っていても、背後を取られて手首を持って制止すれば背の高い強盗さんの方が有利だった。



「痛ってててて!」



グッと力強く掴まれた手首に、南はとうとう持っていたナイフをカランと落とした。



「クソっ」



手首を掴まれたまま、強盗さんの力ずくで後ろ手にまわされた南。



「ロープ…!
ロープ持って来い!!」



「…へ、私!?」



「お前しかいねぇだろ!」



強盗さんは床に倒れたままの私にそう言った。



ロープだなんて急に言われたって、ロープで縛られてるのは私の方だよぉ!!