3億円のキケンな恋

私たちの先に行った強盗犯は、駐車場に停めていた白い軽のワゴン車に乗り込んだ。


エンジンもつけたままになってたみたいで、車はすぐに動き出した。


勢い良く前進しだした車に追い付くと、私を掴んだまま強盗犯は後部座席のドアを開け、まず私を中に突き飛ばすように押し込んだ。



「さっさと奥に行け!」



「オイ!出すぞ!!」



もう1人の強盗犯がそう言うと、ハンドルを切り一気にアクセルを踏んだ。



「きゃっ」



その勢いに私は遠心力で車の奥に滑り込み、走り出した車のドアを閉めながら強盗犯も中に乗り込んだ。



車道に入ると、信号にも引っかからず真っ直ぐに車は走った。



すぐに起き上がって窓の外を見ると既に車はずいぶん走っていて、銀行の隣にある本屋さんの『本』のデカい看板が小さく見えた。


そのままどんどん距離を離し、やがて『本』の字は見えなくなってしまった。



私…私…

どこに連れて行かれるの!?