銀行のドアを出ると外はいつもと変わらない様子で、さっき入ってきた時と同じだった。
銀行内ではとてつもなく緊張に縛られていたってのに、外じゃそんな様子は微塵もなく平和そうだった。
「さっさと走れ!
モタモタするな!!」
グイグイと私を引っ張る強盗犯は、先に走るもう1人の強盗犯の後をついて走った。
「お願い…離して…っ」
喉から絞ってようやく出たか細い声で、私は目の前の強盗犯にダメ元で懇願した。
「お前には顔を見られたからなっ
しかも俺のマスクをいつまでも握り締めやがって!」
「え…?」
引っ張られながら自分の手を見てみると、しっかりと強盗犯のマスクを握っていた。
突き放された時にとっさに手に当たり、反動で握り締めてしまってたんだ。
さっき返せって私の手を掴んだのはこれだったんだわ!
もしかして握り締めてなかったら私、助かってたりした…?
銀行内ではとてつもなく緊張に縛られていたってのに、外じゃそんな様子は微塵もなく平和そうだった。
「さっさと走れ!
モタモタするな!!」
グイグイと私を引っ張る強盗犯は、先に走るもう1人の強盗犯の後をついて走った。
「お願い…離して…っ」
喉から絞ってようやく出たか細い声で、私は目の前の強盗犯にダメ元で懇願した。
「お前には顔を見られたからなっ
しかも俺のマスクをいつまでも握り締めやがって!」
「え…?」
引っ張られながら自分の手を見てみると、しっかりと強盗犯のマスクを握っていた。
突き放された時にとっさに手に当たり、反動で握り締めてしまってたんだ。
さっき返せって私の手を掴んだのはこれだったんだわ!
もしかして握り締めてなかったら私、助かってたりした…?

