3億円のキケンな恋

「待て。
女を連れて逃げるってんじゃないか?
お前らの仲は今更隠せると思うなよ。
そんなに言うのなら、まず先に女をここで殺ってみろ」


南は強盗さんの言葉を疑ったようだった。


私を連れて逃げる?

まさか、強盗さんはそんな事考えてはないだろう。


仮にそうだったとしても、私も南の思う通り、強盗さんの言葉を疑うだろうな。


でももし強盗さんが本気で言ったなら、今から私はここで殺されるわけだ…。



「待てよ。
ケータイを取り戻しに行って俺がそのまま逃げる可能性だってあるよな?
俺がこの女とグルだってんなら、むしろ女は生かしたまま置いていく。
それこそ、人質としてだ」



「ほぉ…」



「俺が無事にケータイを持って帰ったら、その時は女を殺すなり何なりすればいい。
…どうだ?」




…強盗さん…。


息を切らしながら本気の顔で言う強盗さんに、私はもう言葉も出なかった。