3億円のキケンな恋

「何だお前。
そんな物で俺を殺ろうってのか?」



「いいから!
早く逃げろって言ってんだろうが!!」



2人の強盗犯が私に向かって言い放つ。


確かに、私みたいなのがこんな凶器を持てば言われるのも自分でわかる。

でも、それで強盗さんが死なずに済むなら、私は迷わず手を汚したい…!



ドラマのワンシーンみたいに、拳銃の上側にある物をスライドさせる。


これで弾が中に送り込まれた…ハズ。


それから、引き金に指をかける。


…これを引けば、弾は真っすぐ南に向かって撃たれる。


だけど…



「どうした?
早く撃ってみろよ。俺を殺るんだろ?」



ニヤニヤと南は余裕の表情で私を見下ろす。


私は…足と手がガクガクと震えだし、照準が定まらない。


間違って撃って、もし強盗さんにでも当たったら…!



「早く逃げろって!!
そいつはよく出来たレプリカなんだ!
撃てやしねぇんだ、いいから早く逃げろ!!」



聴覚まで朦朧としてきた中、私は耳を疑うようなそんな強盗さんの声までもが聞こえた。



…え、レプリカ……?