夜のネオン街。
ここはまだ中学生の私には相応しくないけれど。

・・・元№1キャバで現売春嬢の私には相応しい。


「おじさんとどう?君にならいくらでも出すよ?」

「・・・いくらでも?だったら200万。」



相場より高いけど良いでしょう?

私は元№1。
そこいらの阿婆擦れと同額なんて納得いかないわ。

銀座にいたころだって私と寝れば破産するって有名だったんだから。



「ここで何してる?」


私が200万を受け取ろうとした時、不意に後ろから声が聞こえる。
低くて鋭くて。
なのに何故か落ち着く声音だった。



「売り。」


私は、私らしくもないことに、震える声で一言発するので精いっぱいだった。