恋水〜悲しいだけじゃない嬉しい涙もあるよね〜

二人が家に改めて
挨拶にきた夜に


「 これで月出里家も
険人が結婚するから安心だなぁ
名字もとりあえず残るしなぁ。 」


って
じぃがビール飲みながら
嬉しそうに笑ってた。


「 私がいるじゃん!
でも…
私は、桜川だしなぁ…。 」


独り言をじぃに聞かれてしまった。


じぃは私を手招きして
自分の隣に座らせて
頭をなでなでしながら、


「 唯愛はねぇ
名字が違う前に女の子なんだよ。
だから、
唯愛のママみたいに
大好きな人と結婚して
その名字を大切にしたらいいよ。
でもさぁ、
唯愛が結婚することなんて
今から考えたくないけどなぁ
いつかは、
じぃから唯愛も離れていくんだよなぁ。 」


じぃが
寂しそうに微笑んだ。