自分にそう言い聞かせると、 止めていた足をまた動かし始める。 ──ドンッ… 誰かとぶつかり、 瑠未は地面に膝をつけた。 思わず眉をピクッと動かす。 「……ったぁ…。」 「ご、ごめん。 …怪我とかない!?」 聞き覚えのある男の声。 瑠未ははっとすると、 すぐに立ち上がった。 服についた雪を手ではらう。 でも雪は段々と強さを増し、 そのせいか、相手の顔さえよく見えない。 「……あれ。 …もしかして、篠永さん…?」