三つ編みを風がなびかせる。 瑠未はマフラーを首に巻き、 落ち着いた速さで歩いていった。 だってもう遅刻決定だし。 急ぐ必要なんて全く無い。 「…はぁ…」 手に息を吹きかける。 寒…。 身震いをすると、 手に何か冷たいものがついた ことに気がついた。 それを見ると、 思わず空を見上げる。 「…雪…。」 白くてふわふわしてる雪。 でも手に落ちると、 スーッと消えてしまう。 瑠未はそんな雪を 何故だか可哀想に思えてならなかった。