*春待つ疑問符*

ハル先生の部屋は相変わらず物がなく、

「シンプルな部屋ですね。」

って兄ちゃんが言った。

「昔からあんまり物を置かないタイプなんだ。」

ハル先生は僕と兄ちゃんの前にジュースを置きながら答えた。

「あっ、ありがとうございます。」

兄ちゃんが言った。

ありがとうございます〜。

僕も言った。

「ハル先生の頭、カッコいいっすね。」

兄ちゃんが言った。

「薫君の頭もカッコいいよ。」

ハル先生が言った。

「そうですか?」

兄ちゃんは金髪頭をかきながら照れる。