*春待つ疑問符*

「すみませーん!ハル先生いらっしゃいますかぁ?」

兄ちゃんはハル先生んちの前で叫ぶ。

ピンポンしたのは僕!

すぐにハル先生んちの玄関のドアが開く。

「タマキ?どうした?」

ハル先生がたずねる。

兄ちゃんがハル先生に会いたいって!

「初めまして、弟がいつもお世話になってます。環の兄の薫です。面白い先生が来たって評判だから、気になっちゃって!来ちゃいました。」

兄ちゃんはてへっと笑う。

僕もてへっと真似して笑う。

「初めまして。高岡遥斗です。いつもお兄ちゃんのことはタマキから聞いてるよ。2人のお父さんからも。あ、とりあえずあがってよ。」

ハル先生は僕達を家にあげてくれた。

「確かに…いい人そうだ。」

兄ちゃんは小さい声で僕に言った。