*春待つ疑問符*

「タマキ?何やってんだ、こんな所で。」

偶然通りかかったハル先生が、僕を見つけて声をかけた。

僕は泣きそうになりながらハル先生にかけよる。

犯人が、おばあちゃんが、カズマ君とヒロ君が、おまわりさんが!!

僕はうまく説明できず、さらに泣きそうになる。

そんな説明にも関わらず、ハル先生は何かあったことだけはわかってくれた。

僕の頭をなでると、ハル先生はカエデおばあちゃんの家に入っていく。

タクミ君とカエデおばあちゃんを見つけたハル先生は、2人に声をかける。

「おばあちゃん!大丈夫ですか!?タクミも!」

「大丈夫です、この子たちがすぐに来てくれまして。」

「ハル先生〜!」

タクミ君もハル先生がきて安心したのか泣きそうな顔で言った。

ハル先生はタクミ君の頭をなでると、携帯電話を取り出した。

交番に電話したようで、瀬戸さんが出たみたいだ。

僕とタクミ君、カエデおばあちゃんの説明をハル先生が瀬戸さんに伝える。

「カズマとヒロは?」

電話を終えたハル先生が僕にたずねる。

おまわりさんを呼びにいった。

僕がそう言うと、そうか、と安心したようだった。

きっと僕の口から犯人を追っていった、なんて答えがでなくて安心したんだと思う。