*春待つ疑問符*

「急に銀髪で無視されりゃ、何かあったのかと思うけど、周りに聞いても何言ってんだ?って言われるし。そりゃそうだよなぁ、俺の前だけ銀髪じゃ、周りは知らないはずだよな。」

ハル先生が言う。

「すっごく悩んだのに、ある日何もなかったかのように話すし、黒髪に戻ってるし、訳わかんなくてさ。」

「で、ハル君、なんでその頭な訳?小学生びびらせてんのかと思ったんだけど〜?」

ユウト君が聞く。

「薫君に話した、先生らしくない第一印象から、自分はどのくらい頑張れば先生として認めてもらえるか、試してみようとした…のも、ある。

今までと違う格好すれば、ゼロから頑張ろうって気もしたし。

同じ頭にすることで、悠斗の気持ちもわかるんじゃないかって、思って。

訳わかんないまま、でも、気になってたし。」


ハル先生と、ユウト君は、

同じ銀色の頭でお互いの気持ちを探ろうとしていた、

兄弟なんだって、

ずっと黙ってたお父さんが言った。