私の隣、アイツの隣



「…み。あ…み」


ん…。

遠くでママの声がする…。

あたし、寝ちゃったんだ。


「ミア!」



その一言で、あたしは一気に眠気が覚めた。


ママは怒るとあたしの嫌がる“ミア”って名前を連敗する。



「ちょっ!ママ!あたしをミアって呼ぶのやめてって、いつも言ってるじゃん!」


あたしの声を鬱陶しそうにため息を吐くと


「だって夕飯って何回呼んでも全然来ないんだもん」


精神年齢の若いママはぷーっと膨れ、あたしはそんなママに呆れながらダイニングへと向かった。