はぁ~……。



俺、何であんな事言ったんだろう……。




「ただヤリたかったから……」




最低だろ。



ウソでも言っちゃダメだろ?




夏希が傷つくのに……。




って……もう十分、傷つけたよな?




こうなったのも、あの女……




篠田 亜梨紗。





あの日、呼び出され屋上に連れて行かれた。




何か嫌な予感がしたんだ。




そしたら案の定……





「私と付き合って?」



「俺、彼女いるから」



「えぇー!!でも好きになっちゃったんだもん。その子と別れて私と付き合って」





おいおい。マジで有り得ないぞ。



この女。




「別れるつもりないから。とにかく無理だから」




このまま、こいつと話してもキリがない。




戻ろうとした時……




悪魔の囁きが聞こえた。





「彼女って、もしかして川島 夏希?」




ドキッ!!!




何でこいつ、夏希の事知ってんだ?