「じゃあ…俺も内緒にしとかないと。夏希ファンに呪われるから」



私のファン??

そんなのいるわけない。


有り得ないって!!


「あら~夏希、モテるの?」

「はい、かなり」



いやっ、ないでしょ。それは。


「夏希、翔君を部屋に案内してあげて。久しぶりで忘れてるだろうから」

「はぁい…」



大変な事になっちゃったなぁ……


久しぶりに開けた部屋は使ってないからか、少し埃っぽい匂いがする。



「懐かしいなぁ。よくここで遊んだよな」

「うん…」


「何か…ゴメンな。こんな事になっちゃって…」

「ううん。翔君が謝る事ないよ」


私……耐えられるだろうか?

今も、かなり心臓がバクバク言ってるんですけど……



「もう高校生だから1人でも大丈夫だって言ったんだけど…親が絶対、夏希んちに行けって言うから…」




だったら、子供を置いて旅行なんて行くなよ!!


「うちは大丈夫だよ。お母さん、翔君の事大好きだから」

「ふーん…夏希は?」



えっ……??


何、聞いてるの?



私も、翔君の事…好きかって聞いてるの?


そんなの………ズルいよ。