結城side



~♪♪
いつかきーみぃにさぁさげた歌
今じゃかぁなぁしいだけの愛の歌
風にふぅーかれーとんでゆけー
僕らがでぇあえたあの夏の日までー
~♪♪


綺麗だけど…どこか悲しげな声…??

「ん…ふぁ~」

「結城♪おはようさん♪」

「んぁ?…おはよう」

俺、結城は今どこからか聴こえた綺麗な歌声で起きた。

「珍しいなー。自分から起きるなんて」

そう話しかけて来たのは唯一無二の友人の達哉…イケメン(チャラい系の)

「なんか…綺麗な歌声が聴こえて…」

「ん?それって…あの子のことかな?」

「どれ…」

「ほら!!あのA棟のあそこの子!!」

「あぁ…あの人?」

「うん。多分なさっき歌ってたから」

「へぇー」

「あ!!その子に話しかけてるのは玲奈じゃないか!!」

「…お前の彼女だっけ?」

「そうそう!!ってことはあの子は乃亜ちゃんだな!!」

「乃亜…なんか聞いたことあるな…」

「ん?知り合いか?」

「いんや…なんか聞いたことある名前だっただけ」

「そうか…あ!!今週の日曜日に遊ぶ子だよ!!たぶん」

「あ~。ふーん。」

「なんだよ。反応薄いな。」

「いや…?」

キーンコーンカーンコーン

「げっ!!次国語じゃん!!教科書借りてくるわ!!」

「てらー」

「じゃあ後でな!!」

ガラガラ…バタン

「乃亜……か…」



この時から歯車は回り始めているのに俺はきずいていなかった。