公園を左に曲がるとマンションが見えてきた。 「あ、私の家あのマンションだから。ここでいいよ」 「あ…ああ、じゃあおやすみ」 「うん、ありがとう。おやすみ」 愛菜は俺に手をふりかけていく。 おれは愛菜の後ろ姿を見送ると自分の家へと歩いた。 にしても… そんなに言えんことなんかな? 辛い過去でも持っとるとか? 余計気になる。 俺は家についても頭の中はそればっかりだった。