それから四人で休み時間を過ごしたりする日が増えていき、だんだん仲良くなっていた。


5月。
少し暑くなり、桜も散った。

桜が散るころ辛そうに桜の木をみていた愛菜の姿をみたことがある。

なんでそんな辛そうな顔をするんやろ?

聞いてみたい。
けど聞くのが怖い。

なんかふれたらあかんようで…

「もうすぐテストやなあ」

休み時間。
竜がぼやく。

そうやった!!
忘れてた!!
いっちょも勉強やしてへん。

「竜!!勉強教えて!!」

竜は俺と違って頭いいから、テストが近づいてきたらいつも頼ってる。

「またかい」

竜は困り顔でゆう。

「竜ッて頭いいの?」

横で聞いてた咲が俺に尋ねてくる。

「いいもなにも、中学の時なんか学年トップやねんで。こんなんでも」

「こんなんッてなんやねん」

口を尖らせる竜。