宇宙は広い。私の専攻は理数科ではないから、正直のところ宇宙がどれくらいの頻度で拡大しているかとか、隕石や太陽の関係性とか、詳しいことはさっぱり分からないけれど、そんな私でもこれだけは分かる。
 だから、宇宙人がいると言われても不思議ではないと思うし、逆にいないと考える方が地球人の傲慢だ。
 だけど、オカルトは違う。オカルトはファンタジー(非現実的)であってサイエンス(現実的)ではない。人が作り出した恐怖の幻想。スリリングを求めるただのフィクション。今や、確実に不可能だと言われてきたタイムマシーンすらも、科学の力で可能になってきたとされている。
 そんな中、オカルトを信じろという方がおかしな話だ。全て科学で説明がつくというのに、今更幽霊だなんだ、と言われてもピンとこない。馬鹿馬鹿しいにも程がある。寧ろ、馬鹿にされているんじゃないのかと疑ってかかるのが普通だ。


 もう一度言おう――私は幽霊なんて信じない。