薄暗い照明の落ち着いた雰囲気の居酒屋で、
あたしは男性に挟まれるようにして座っていた。
個室だからか、すごく狭く感じる。
右隣の男が異様に近いからか?
肩が当たるほどそばに座っていた。
たしか原因はこの男。
席替えしようと言いだして、気付いたらこの並びだった。
左隣の男は向かいに座る女子に興味あるみたいで、それがせめてもの救いだ。
「それで、愛香さんは休日は何をして過ごしてますか?」
右隣の男はさりげなくあたしの肩に腕を回し、訊いてきた。
その瞬間、ぶわっと鳥肌が立つ。
あたしは背を浮かして、男の腕から逃げるようにした。