私はあなたの観覧車

昌哉と恵美は席が近く
昌哉のななめ後ろが恵美だ。


ふと後ろを見ると
昌哉と恵美が楽しそうに
笑っているのが見えた。


僕は麻季の後ろ姿を見ながら
ため息をついた。

諦めて本を読み始めたら
麻季が振り返って


「その本5巻まで集めてたんだけど・・・。
 続き持ってたら貸してくれないかな??」

「えっ。
 持ってるけど・・・。
 明日持ってくるよ。」

「本当?
 うれしい。楽しみにしてるね。」

麻季が笑った。



僕はこの笑顔を忘れたくない・・・。