地味女が巻き込まれました。【上完】【修正中】



「だぁれ?」



可愛らしい泣き声で言った。



「ぼ・・・くは、竜」



あまりに可愛らしい表情に緊張してついどもってしまった。


「竜くんは、私を捕まえない?追いかけない?」



言っている意味が全くわからなく、何も返事が出来ずポカーンとしていた。



「ごめんね。今の冗談。私、綾香。」



そう言って、柔らかく笑った。




「綾香ちゃんって呼ぶね!綾香ちゃんはなんでここにいるの?」



見た感じ何も悪いところは無さそうだった。




「綾香ね、心の病気にかかっちゃったんだ。誰かが追いかけて来る幻覚を見たり、いきなりパニックになっちゃうんだ」




「そうなんだ・・・」 




幼かった俺はその意味をよくわかっていなかっただろうけど、綾香の表情からは大変さ、悲しさが伝わってきた。