※桐谷竜視点 ――― ―――― 桜舞う季節。 ヒラヒラと舞う桜をよそに、俺は大きな病院に来ていた。 毎日の日課である廉へのお見舞いだ。 産まれるまでに双子の兄貴である俺が養分を多く取っちゃったらしく、未熟児で産まれ、それからずっと廉は病院暮らしだ。 毎日来てるから、受付で手続きしなくても顔パスで通ることができる 廉の病室は6階なのでエレベーターに乗り廊下を歩きいつもの病室に向かった。