ガチャッ 「お届け物でーす。」 「あっ、ありがとうございます!!!」 明るい声で軽い箱を渡されてどう対応すればいいのかわからないが、とりあえず箱を受け取りお礼を言った。 こういう時ってハンコとかいるんじゃなかったっけ? でも、その配達員は何も言わず、突っ立っている。 「あの、ハンコは・・?」 「うーん、ハンコじゃなくて綾乃ちゃんが欲しいな?」 へっ? 配達員は深く被っていた帽子を外し顔を上げた。 そこにいるのはあの目がクリクリで嫉妬しちゃうくらいの可愛さの神龍の陸くんだった。