「あっ!!桐谷廉様だわ!!」 私は指をこいつらの反対の向きに指してそう言った。 案の定、こいつらは私の指の指した方向に振り向いた。 よしっ!!いまのうちだ!! 「あっ!!まてええ!」 「逃がすな!!」 私は男達が見てないうちに出来るだけ距離が離れるように走っていった。 男達は悔しそうな叫び声をあげた。 桐谷廉に様をつけるなんて今日が最初で最後よ!! でも、今日はあなたの名前が滅茶苦茶役に立った訳だし、ありがとう!!!! 居もしない桐谷廉に心の中で感謝を告げた。