「ごめんね……コウ。」 「僕の方こそ。」 「にゃあ~。」 私とコウの胸の中で、黒い子猫が鳴く。 「……ねぇ、名前はどうする?」 「……一緒にゆっくり考えようよ。これからは、ずっと一緒にいられるんだし。」 「……うん。」 私たちは手をつないで、歩きだした。 「……ねぇ、まだあの家に住んでるの?」 「もちろん。コウがいた証と一緒にね。」