「……私、亮といた時、確かに幸せだったときもある。一人だった私に、亮は希望を与えてくれた。でも、亮は私を裏切ったじゃない!その時の私の気持ちが亮に分かる?大切だった人に裏切られた私の気持ちが。」






亮は頬を抑えながら、私の顔をじっと見ている。






今度は私が亮の視線を捉えて離さない。






「……コウが何者でも関係ない。私の幸せはコウの幸せだから。だから……だから、もう二度と私たちの前に現れないで!」






私が体を震わせながらそう言うと、亮はようやく視線を私から外し、俯いた。







「……悪かった。僕が悪かったよ。」







亮はそう言って、初めて謝ってくれた。