「ねぇ、杏。」 「なぁに……」 それから、最近僕に新しい楽しみが増えた。 「いってらっしゃい!」 「……いってきます。」 朝、杏が出かけるとき、一瞬の隙をついてキスをする。 真っ赤な顔をして、僕を見つめる杏を見るのがとても楽しかった。