……僕は杏のために何かをしてあげられたかな? 杏は僕のためにたくさんのことをしてくれたのに。 早くちゃんとした人間になりたくて、ちゃんとした男になりたくて、 それでも、杏の一番近くにいたいって思う僕は欲張りなのかな? 杏は本当に僕として幸せ? ……疑っちゃいけないよね。 僕が幸せなんだから、杏も幸せなはず。 そう信じてるから。 僕はそう思って、ベッドに向かった。