「えっと、杏はいつも何してたっけ……」





本当は眠りたい。





杏の匂いがするフカフカのベッドで丸くなりたい。






でも、それじゃ何も変わらないんだ。






早く自分で色んな事ができるようにならないと。







「お皿を洗って、お風呂を掃除してたっけ。」






……ぎこちないかもしれないけど、必死に杏の真似をして色んな事をやってみる。






自分で汚したお皿を洗って、お風呂の掃除もしてみた。






それから、杏の服と僕の服を……洗濯機?で洗ってほしてみた。







部屋に掃除機もかけて……






とにかく杏が僕のためにしてくれていたことは全部やろうと思った。