「……杏。」 普段なら僕が杏より先に眠りにつくのに、今日は杏の寝顔をずっと見ていた。 杏もいつもこうして僕御寝顔を見てくれているのかな? ……そんなことを考えながらも、僕の頭の中には彼の言葉がずっと渦巻いていた。 ……僕は杏の一番になれたつもりでいたのだろうか。 お互いが好きなら、それでいいと思っていた。 ……でも、僕は杏から離れたくないよ。 ……僕、頑張るから。 見ててね、杏。 ……僕はゆっくりと杏の髪を撫でた。