私は携帯を握りしめて、コウがいる部屋に戻った。 コウは真上から少し傾き始めている太陽の光を浴びて、窓の外を眺めていた。 その顔は、とても美しかった。 「……コウ。」 私はゆっくりとコウの隣に腰をおろした。 「亮、来るって。」 「そっか。ごめんね。電話してもらっちゃって。」 ……気のせいかな。 心なしか、コウが大きくなったような気がする。