「ふふーん。」






僕は杏が帰って来るのを、ベンチに座って待っていた。







時々、吹き抜けてゆく風がとっても気持ちよかった。







「ふぁぁ……やっぱり、眠いなぁ。」







寝ても寝ても眠い。







……杏はあんなに元気なのに、僕はまだまだダメだなぁ。







うん。僕も早くちゃんとした人間の生活ができるようにならなきゃ。








杏を守れないもんね。