「本気だよ?」 「……信じられない。」 私がそう言うと、亮は頭に手をやり、下を向いた。 私は知ってる。この仕草は、亮が嘘をついてるときにする仕草。 「……浮気したこと、まだ怒ってるの?」 「……怒ってるんじゃない。裏切られたことへのショック。でも、今はそんなことどうでもいいの。私にはコウがいるから。」 「……変わったね。杏。」 亮は一口、オレンジジュースを口にした。 「……やっぱ、甘すぎる。」