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朝になった。



日向は布団の中で目を覚ました。



廊下から誰かが近づいてくる気配がした。



障子戸を開けて、月島と老人が入ってきた。



老人が日向と玲子の顔を見ながら言った。



「気分はどうかな?

ここなら、洋魔の手が届いていないから、落ち着いて暮らすといい」



玲子と日向は老人に助けてもらった礼を述べた。



月島が実際に助けたのは自分だと胸を張った。


老人は玲子に言った。



「あんたのお祖父さんとは昔からの知り合いでな。

今回は気の毒だったのぅ」



玲子は目に涙を浮かべた。