日向は学校が終わると、鹿島の家の神社に行った。



鳥居をくぐり抜けて、賽銭箱の前に座った。



間もなく、鹿島玲子が現れた。



鹿島玲子の周りには小さな虫の群れが舞っていた。



「日向君。

あなた、神が憑いているよね」



「えっ」



「私の憑き神が見えるでしょう」




「その黒い小さなやつなのか」



「私の憑き神は虫霊なの。

虫霊を使って、連絡を取ったり、情報収集ができるのよ。

日向君の憑き神は何なの?」



「スサノオだけど」



「スサノオですって!

凄いじゃない。

っていうか。

あれはゲームじゃなくて、現実なのよ」


「どういうこと?」