次の朝



日向はいつものように朝食に階段を降りていった。



妹の事を両親にどう説明したらいいか悩んだ。



食卓には妹の席は無かった。



「妹の分は?」



恐る恐る訊いた。



両親は怪訝そうな顔をした。



「何言っているの?

妹が欲しいの?」



母の顔が赤らんだ。


『記憶が消されている』と思った。