ホントは聞きたいこと沢山あるし、怒鳴ってやりたい。
遠距離ぐらいでふざけないで、このヘタレ。
ちゃんと話してくれたらこう言えたのに………。
けど、彼はもうここにはいない。
本当に言いたいことは本人に届かないと意味がないんだ。
だから、彼がまた会う日があると言うなら、
その日まで本当に言いたいことは胸にしまっておこう。
またね
届かないと分かっていながらいつの間にかそう呟いていた。
それと同時に、
ずっと堪えてた涙がたった一筋、こぼれ落ちた。
その涙はメッセージに覆いかぶさる。
あたしは席を立ち、学校をでた。
少し暗くなった道を一人で歩いていると、
風があたしの背中を押すように強く、強く吹いていた。

